許すこと、許さないこと.

「暴力のシーンはみせるのかな」、と私が質問した。ワークショップ最終日。みんなのいえなかったこと、会えなかったひとのことを「手紙」に書いてもらった。ここでは、お互いの「手紙」を交換して場面をつくっているところ。私たちのグループの元へ届けられ…

高校生のための文章教室<1>

文章を「書く」ことが好きだ。私にとって「書く」ということは日常の中に当たり前のようにあることで、だから、おもしろいことも、学びのあることも無理に書こうとはおもわない。あえていえば、そのときどきに伝えたいことに、ぴったりとくることばをいつも…

希望に似たもの.

夜の池袋の街を歩く。凍えるような寒風に思わず、コートの襟をそばだてた。東京芸術劇場の前の広場には23時を過ぎてもたくさんのひとがいる。忘年会の帰りにみえるスーツに身を包んだ壮年の男性たち、華やいだ様子であたりで声をあげる学生らしい若い男女の…

「正しさ」の手前に存在すること.

家族に知られずにリストカットをする方法をきいた。どうしても死にたい気持ちが募ったときは、自分で自分の首をしめるのだという。テーブルの上のICレコーダーは録音中のまま、赤いランプが点っている。私は小さく頷くと淡々と話に耳を傾ける。 生きづらさを…

「かたる」ことと「なる」こと.

ことばにするということはおそろしい。あなたを好きだと思うことと、あなたに好きだということのあいだには無限の隔たりがある。 随分と前に、生き物は遺伝子の乗り物に過ぎないという言説が流行したことがあったけれども、同じように、もしかしたら、ひとは…

ふたば未来学園高等学校『数直線』をみた

アトリエヘリコプターでふたば未来学園高等学校演劇部の作品「数直線」をみた。 県立ふたば未来学園高等学校は2015年に開校したばかりの新設の中高一貫校だという。学校のパンフレットには雄弁な文字がおどる。「この地から未来創造」。でも、なんて皮肉な名…

声にならないものを声にする--地方と演劇(1)

「地方で演劇をすること」について考えます。長文です。 私は、ふだん東京に暮らしているので、東京の子どもたちと関わることが多いんだけど、彼らのことをみていて、環境としては恵まれているなあ、と思わずにはいられないことが多い。演劇だって、面白い公…

精華高校『大阪、ミナミの高校生』をみた

高校演劇サミット最終日、精華高校演劇部『大阪、ミナミの高校生』を観た。 日本における「子どもの貧困」は一人親家庭では50%をこえていて、DVの発生件数は警察が認知しているだけでも約6万3000件をこえており、厚労省の統計によれば、母子家庭の数は近年…

「おじさん」なんてきらいだ

以前Twitterに書いたことをまとめておこうと思います。 「おじさん」なんてきらいだ。 「おじさん」というのは、生きものとしての「おじさん」を指す言葉ではありません。何も私はエイジズムを吐きだそうとしているわけではない。ただ「おじさん」的あり方と…

何もかもが消えてしまうその日まで

ひとが亡くなったので、ブログをはじめることにした。